歯が抜けてしまい、モノが噛めなくなるということは古くから人々の深刻な悩みのひとつでした。
どんなに入れ歯が発達しても、やはり自分の歯と同じようには使えないのが現状というところです。
このような問題をかかえる患者様のために、当院では効果的な治療法のひとつとしてインプラント治療を提案しております。
インプラントは歯を1本失った症例から全ての歯を失ってしまった症例まで、あらゆる歯牙欠損に対応可能な優れた治療選択肢です。
このページではインプラントによる治療例を皆様にご紹介したいと思います。
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★症例その1
下顎複数歯欠損症例・・・二回法インプラント”Screw-Vent"使用
この症例のキーワード→インプラント 下顎複数歯欠損症例 静脈内鎮静法 |
術前口腔内 |
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患者様は50代の男性の方です。
長年親知らずを利用したブリッジがはいっていたのですが、親知らずに炎症が起きてしまい痛みがでたので、寿命と判断し抜歯しました。
そのため、(患者様にとっての)左下の奥歯が2本分抜けてしまった状態になっております。
このように片方の奥歯だけ抜けた状態だと入れ歯では噛み方が不安定になってしまうことが多いので、インプラントによる治療をお勧めしました。
写真左が抜けてしまった場所をしめしております。
写真右は同部のX線写真です。横のほうに白い目盛りがふってあるのですが、この一目盛りが2mmをあらわしています。赤い四角形がインプラントを埋入する大まかな予定位置です。 |
口腔内診査・インプラントサイズ決定 |
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各種X線写真と、口腔内の状態を再現した模型による診査で、実際に口腔内に埋入するインプラントのサイズを決定しました。
下顎で骨の幅・厚みとも十分にある症例ですので、今回は直径4.7mm、長さ10mmのワイドタイプインプラントを2本使用することにしました。
写真は患者様の口腔内模型上に理想的な歯の形と位置をホワイトワックスで再現したものです。
この模型と各種レントゲン写真などを参考にしてインプラントを埋入する位置を決定していきます。 |
術前バイタルサイン測定・静脈点滴ライン確保 |
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手術にあたって、この患者様にはいくつか問題点がありました。
ひとつは慢性的に高血圧を患っていらっしゃることです。手術中は血圧が不安定になりやすいので、リスクファクターであるといえます。
もうひとつは嘔吐反射が強く、舌が無意識に激しく動くということです。皆様のなかにも口の奥のほうになにか異物が入ると「オエッ」となる方がおられるかと思いますが、この患者様もそのようでした。
今回のインプラントは奥歯に行いますので、通常の状態では極めて困難といわざるを得ません。
そこで今回は当院の治療に協力してくださっている口腔外科嘱託医の山崎先生にご協力いただき、「静脈内鎮静法」とよばれる方法を併用してインプラント埋入手術を実施することにしました。 |
静脈内鎮静薬注入 |
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「静脈内鎮静法」とは、今回の症例のように局所麻酔だけではリスクの高い症例のときに選択される方です。
医科で受ける点滴のように静脈内に点滴ラインを確保して鎮静剤を適宜投薬することにより、精神的にも肉体的にもリラックスした状態を術中保つことができます。
全身麻酔とは違い、患者さんが意識を失うこともありません。
鎮静法を併用することによる最大の利点は、患者さんが術中に感じる苦痛を、局所麻酔単独で用いる場合より大幅に軽減させることができるということです。
また、術中に何らかの緊急事態が起きても点滴ラインに救急治療薬を投入できるため、対処しやすいという利点もあります。
写真は確保した点滴ラインに山崎先生が事前に体重・年齢から適量を算出しておいた鎮静剤を注入しているところです。 |
術後口腔内 |
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静脈内鎮静法の効果で、術中は血圧・脈拍・呼吸数などのバイタルサインも安定し、嘔吐反射や舌不随意運動などにも邪魔されることなく、無事に理想的な位置にインプラントを埋入することができました。
術中、山崎先生には鎮静の度合いのコントロールとバイタルサインの監視にご助力いただきました。この場をお借りして厚くお礼申し上げたいと思います。
この後は埋入したインプラントが骨にしっかり定着する(下顎では平均して約3ヶ月かかります。)のを待ち、上に歯を作っていきます。 |
インプラント上部構造完成 |
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インプラント体埋入から3ヶ月程が経過したところでお口の中の型取りを行い、インプラントの上に立てる、歯をかぶせる土台(上部構造・アバットメント)と、上にかぶせるクラウンができあがりました。
治療部位が下顎の奥歯ということで、お口を開けたときに目立つ部位ですので、審美性を考慮してハイブリッドセラミックスの一種である「セラマージュ」を使って製作しております。
写真のように美しく、機能的なクラウンが完成しました。 、上に歯を作っていきます。 |
インプラント上部構造を口腔内に装着 |
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写真左側は、模型上に設定された状態の、インプラント体に連結する上部構造(アバットメント)です。
この上にクラウンをかぶせていきます。
写真右側は実際にお口の中に上部構造をセットしたところです。 |
ハイブリッドセラミックスクラウン装着 |
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先ほど装着したインプラントアバットメントに、クラウンを装着したところです。
機能的にも審美的にも、失われた歯牙の回復ができました。
今後はインプラントを長持ちさせるためにブラッシング指導と定期的なメインテナンスに通っていただくことになります。 |
失ってしまった歯の代わりに人工の歯を顎骨に植えることで補う方法がインプラントです。
この治療法の大きな利点として挙げられるのは、汎用性が大きくどのような歯の欠損状態にも対応できるということです。 |
当院の他のページでも紹介しておりますが、複数の歯を失った場合にも、1本だけ失った場合にも適用できるのが魅力です。
★症例その2
上顎前歯単独歯欠損症例・・・1回法インプラント”Swiss Plus”使用
2番目の症例は前歯を1本だけ失ってしまった方へのインプラント治療の様子を記します。
この症例のキーワード・・・上顎前歯の欠損 単独歯欠損 審美修復 |
術前の状態 |
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この患者様は20代の女性の方です。
外傷が原因でやむを得ず上の真ん中の前歯を1本抜歯せざるを得ませんでした。
通常このような状態ですと、両隣の歯を削って土台にして失った歯の部分を補って支える「ブリッジ」と呼ばれる冠で修復していきます。
この場合は保険適応ですし治療回数も少なくてすむのですが、最大の欠点は1本の歯を補うのに健康な歯を数本犠牲にして削らなければならないということです。また出来上がりの冠も構造上複数の歯にまたがるものになりますのでどうしても術前とは使用感が異なります。
対してインプラントの場合は時間と費用はかかってしまいますが失った部位だけで治療が完結しますし、ほぼ自分の歯と同じ感覚で使っていただけるのが最大のメリットです。
この患者様はブリッジとインプラント双方の利点と欠点をお話しましたところインプラントを選択なさいました。
余談ですが、やはりお若い方にとっては1本だけとはいえインプラント治療にかかる金額は大きなものになってしまうので、クレジットカードによる分割のお支払いをお勧めいたしました。
当院では保険適応外の治療はカード(VISAかMASTERのマークの入ったもの)を使用していただけますので、ご遠慮なさらずにご相談いただければ幸いです。 |
インプラント埋入・即時義歯作成 |
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左側の写真はインプラントの人工歯根部を歯槽骨(歯を支えている骨)に埋め込んだ術後のものです。
画像をご覧になると痛そうな印象を受けるかと思いますが、歯ぐきの傷もきっちりと縫い合わせてありますので治りも早く術後も皆さんあまり痛みはないようです。
右側の写真は傷口を保護するためと、見た目の回復をするために仮の入れ歯を術後その場で作成したところです。 |
抜糸・歯肉治癒 |
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個人差もありますが、術後だいたい10日から2週間ほどで歯ぐきの傷は治ってしまいますので、その頃縫ってある糸を取り除きます。
左の写真は術後1ヶ月経過(抜糸後約2週間)して歯ぐきがほぼ完全に治ったところです。
また、右の写真は同時に撮ったX線写真ですが、インプラントが問題なく骨に定着してきているのが確認できます。
上顎では一般的にインプラントを植えてから骨と完全に定着(Osseointegration)するまで6ヶ月ほどかかるといわれていますので、義歯の調整や歯肉の状態の観察をしながら治癒期間が過ぎるのを待ちます。 |
インプラント定着・支台連結 |
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術後6ヶ月経過してインプラント体が骨に完全に定着しましたのでいよいよ歯の作成に取り掛かります。
左の写真は模型上で歯ぐきの状態をシリコンと石膏を使って再現して、この患者様専用の歯の土台になる部品(アバットメント・上部構造)を作成したところです。
右の写真はそれを実際に患者様の口腔内に装着したところです。
この方は前歯全体の色調改善も希望されておりますので、まずインプラントの上に仮歯を作って、その後ホワイトニングを施して色調が決定してから最終的な冠を作ることにしました。 |
仮歯の作成 |
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上述の支台を連結した状態で型取りをして、技工士さんに仮歯を作ってもらいました。
仮歯なのでプラスティックでできておりますが、なるべく周囲の歯と同じ色調・違和感のない形態を再現していただきました。 |
仮歯装着 |
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写真は仮歯を患者様の口腔内に装着した状態です。
仮歯とは思えないほど自然な状態を再現できたかとおもいます。
この後は患者様の希望通り、前歯全体をホワイトニングで色調改善したうえで最終的な修復物の作成にかかります。 |